原ゆかり｜受講者インタビュー

現在のお仕事について教えてください。

高品質なアフリカ製品を輸入・販売したり、日本企業のアフリカ事業開発をサポートする株式会社SKYAHの代表と、ガーナNGO法人MY DREAM. orgの共同代表を務めるほか、大学の非常勤講師やMentor Forの公式メンターなどの活動も行っています。

学生時代から国際関係に関心を持ち、大学卒業後は外務省に就職しました。アフリカ駐在をきっかけに、現地の支援だけではなくビジネスを通じた開発を模索したいと思うようになり、キャリアシフトを重ねて現在に至ります。代表を務める2社では、寄付に頼らず、現地の方々が自分たちで生計を立てていける持続可能な状態を目指して活動しています。

「Career Mentor Academy」の受講を決めたご理由は？

すでにMentor Forの公式メンターとして企業で働く方へのメンタリングを1年ほどしていましたが、さらにメンタリングの学びを深めたいと受講を決めました。公式メンターの活動やアフリカの事業ではもちろんですが、社外の方からもいろいろなご相談を受けることがあります。悩みや課題を抱える方に対して、もっと力になれるように聞く力やアドバイスの仕方を磨きたいと考えたんです。

受講の感想をお聞かせください。

メンターとしての自分のスキルや強み・弱みを棚卸しする良い機会になったと思います。学び直しの重要性を実感しました。

講座内では、受講生が交代でメンター役・メンティ役に分かれてロールプレイングを行います。自分がメンティとしてメンタリングを受けられるのは貴重な体験でした。メンター役を担当してくれた受講生のふるまいや言葉の選び方などから学ぶことも多く、メンタリングで対話するうえでの引き出しが増えたと感じます。

この講座には、全員が「誰かのために何かをしたい」というポジティブな想いを胸に集まっています。たとえお互いにチャレンジングなフィードバックをするときも、相手を思うからこその優しさが伝わってくるので、安心感を持って受け止められるんです。信頼関係が築かれているからこそ、それぞれの人生を共有しながら学び合える。すばらしい仲間たちと切磋琢磨し合える、かけがえのない時間となりました。

学びを通じて、ご自身が感じた一番の変化は何でしょうか？

今までも重要だと認識していましたが、改めて「聞く」姿勢をより深められたと感じます。

メンタリングの場では、話が堂々巡りになってしまったり対話が深まらなかったりするときもあります。そんなとき、メンター側からつい「つまりこういうことですよね」と言いたくなってしまいがちです。でも、それはときに本質的な意味でメンティのためにならないこともあります。本音や課題に自ら気づくことが大切だからです。だからこそ、まずは話をじっくりと受け止めて聞いたり、丁寧に質問を重ねて対話を深めていったりすることを心がけています。

相手の想いや意図を掘り下げて理解を深めるコミュニケーションの取り方は、本業でお客様との信頼関係を築くうえでも活かせていると感じます。

今後、「Career Mentor Academy」で得たことをご自身のキャリアにどう活かしていきたいですか？

メンタリングを学ぶなかで、「伴走」という言葉がよく出てきます。私のライフワークにおいても「伴走者」という立場がしっくりくると感じていて。私は旗を立てて誰かを引っ張っていくタイプではなくて、縁の下の力持ちとして周りの人を支えたいと考えるタイプです。そのアプローチの一つとして、メンタリングが有効だと思っています。

全ての仕事はコミュニケーションで成り立っています。そういう意味で、「Career Mentor Academy」で学んだことは多くの場面で活かせるのではないでしょうか。公式メンターの活動はもちろん、人と関わるあらゆる場面でメンタリングのスキルを発揮し、相手により貢献していきたいです。

メンターは、必要に応じて自分の経験や知見を伝えて、メンティに気づきをもたらす立場。その前段階として、まずは自分と徹底的に向き合って、人生経験の棚卸しをする過程が必要となります。構造的にそのプロセスを促してくれる講座を通じて、ものすごく自分という人間を知ることができた気がします。

自分を次のステップに押し進めたい、良い方向に変わりたいと考えている人に、「Career Mentor Academy」の受講をおすすめしたいです。自分を知り、メンタリティを変えることによって、自分にも人にも、もっと優しくなれる気がします。